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「黒子のバスケ」といえば熱い試合シーンに夢中になるファンの方も多いと思います。
各々の技が繰り広げられる熱い展開は、読んでいて臨場感に飲まれておもわず手に汗を握ってしまいます。
登場人物たちのバスケに対する熱い情熱は、とにかく真っ直ぐで純粋。
だからこそ、読んでいると感情移入してつい涙が滲んでしまう時もあるんですよね。
今回は、そんな「黒子のバスケ」の本編を通して、思わず興奮、感動に涙した「泣けるシーン」をランキング形式でご紹介いたします。
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パッと読むための目次
涙腺崩壊!黒子のバスケ泣けるシーンベスト10!
第10位 第241Q 「悔しいよ…やっぱ」
降旗「黒子…オレ…ほとんど…何も出来なかった。まあ…わかってたんだけどさ。けど…悔しいよ…やっぱ…強くなりたい…もっと。みんなと一緒に戦えるように……!」#kurobas #黒子のバスケ #黒バス #tokyomx pic.twitter.com/WrVYGnQpAU
— “嘲笑のひよこ” すすき (@susuki_Mk2) May 19, 2015
洛山VS誠凛、試合は白熱に白熱を重ね、両者ともに譲らぬ展開を見せていました。
前話までに、誠凛の一年生であり普段はベンチでのサポートとしてチームを支えていた降旗がメンバーとしてコートに出てきていました。
彼の印象といえば、赤司の初登場時にもそうでしたが迫力や威圧に弱く震えてしまう様から「チワワ」のようだとも評されていた、どちらかといえば気の弱いキャラクターです。
しかし、この試合で降旗は最初は怯えながらも、チームの一員としての意識をしっかりと持って赤司と対峙し、シュートを決めています。
そして反撃が洛山に移ってから、降旗は必死にディフェンスで赤司に食らいついていました。
力の差は歴然としたものです。
それでも諦めずに食らいついていたからこそ、パスコースを伊月が防げたのも降旗のおかげ。その様子から、試合の流れとしては洛山が攻めあぐねているようにも見えていましたが、そこはやはりというべきか、赤司が降旗に対してアンクルブレイクを決め、スリーポイントを決めることで脱します。
「所詮チワワだろ。ライオンに勝てるわけねーだろ」
そう、青峰は薄情とも思える言葉をギャラリー席で放ちました。
確かに、降旗は作中でも何か秀でた能力を描かれたことのないキャラクターです。
そうした言葉は、誠凛贔屓でもある筆者にはとても辛く思えましたが、事実でもありました。
そして、その分大きなプレッシャーが降旗には伸し掛かっていたのでしょう。
洛山がタイムアウトを取った時、誠凛のベンチでは降旗が倒れ込みました。
まだコートに出て数分のことです。メンバー全員が驚きましたが、それほどまでに「キセキの世代」の赤司と向き合うプレッシャーは凄まじい、ということも同時に理解していたのだと思います。
誰も降旗を責めることはしませんでした。
それでも、彼はベンチで黒子に言います。
「オレ、ほとんど何も出来なかった。まぁ…わかってたんだけどさ…。けど…悔しいよ…やっぱ」
「強くなりたい…もっと。みんなと一緒に戦えるように…!」
いつだって誠凛の縁の下を支えてくれていた降旗。
チームへの愛情だって誰にも劣らないことは、ずっと読んできた筆者も知っていました。
こうして悔しさに顔を歪め、振り絞るように言う言葉はじんと胸に突き刺さり、まだ試合結果が出ていない最中でも思わず涙が滲んでしまいました。
誰もが「キセキの世代」のように特別な能力は持っていないからこそ、降旗の言葉は胸に響くものがあったのです。
第9位 第169Q「やめるって言ってんじゃん」
黒バス最終回のむっくんまとめ
·むっくんのゾーンがかっこよすぎて紫原クラスタ死亡
·ヘアゴムっくんの破壊力と色気が半端なくて紫原クラスタ死亡
·ゾーンに入ったむっくんかっこよすぎて紫原クラスタ死亡
·むっくんの泣き顔で紫原クラスタ死亡 pic.twitter.com/qtQRjtPIwn— 春樹(シャトP) (@sakurafubuki_HJ) April 1, 2014
陽泉VS誠凛、試合前から火神と氷室の過去からなるやり取りや、「キセキの世代」の中でもバスケに関する考え方は誰よりも合わないという黒子と紫原のやり取りなど、はらはらした展開が続いていました。
紫原は、恵まれすぎた体躯と能力のせいで、バスケに対する情熱を持たないままに能力を開花させてしまったキャラクターでした。
それ故に、「才能が第一」という考え方で努力は無駄だと黒子に言い放つ無情っぷりも見せていました。
しかし同時に負けず嫌いでもある紫原は、試合中徐々に闘志を燃やし昂ぶらせ、終盤では本気を出す証か普段は括っていない髪をまとめて誠凛に対峙し始めました。
両者譲らない試合展開の中、火神がゾーンに入り残り数秒のところで「メテオジャム」を繰り出すと、紫原はそれを全力で止めようとしました。しかし、火神の跳躍力が勝り、ついに誠凛が逆転。
会場は一気に湧きますが、まだ試合終了の合図は鳴っていません。
陽泉の速攻、紫原はシュートを決めようと構えますが跳ぶことができずゴール下で動きを止めてしまいます。
それは今までにない程連続の跳躍を、2メートルを超えた巨体でしてきたことで紫原の膝に限界がきていたことが原因でした。
決して、実力不足だったわけではない。
でも、木吉のPGと対峙したことの結果でもあり、それを黒子は「木吉先輩の執念の結果です」と言いながら紫原に対峙し、ボールをその大きな手から叩き落とします。
それが合図になったかのように、試合は終了。
「またやろうな」と言う木吉に、紫原は「オレもうバスケやめるし」とにべもない返事をします。
「次は勝とうなアツシ!!」
氷室の言葉にも、項垂れたまま顔もあげずに
「やめるって言ってんじゃん」 と素っ気なく。
けれども、悔しげに歯を食い縛り涙を流す紫原を見て、誰もがバスケをやめるわけがないと確信していました。
紫原らしいダダをこねたような言葉は、もしも表情が無ければ素っ気なく聞こえたままだったと思います。
ですが、きっと本当は声を出して泣いてしまいたかったのではないかなと、そう思わせる表情はそれだけで切なくて、同時に励ましてあげたくなるシーンとして心に残りました。
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第8位 第256Q「涙が出た」
藤巻忠俊「黒子のバスケ」第 256Qより引用
小金井、と言えば誠凛バスケ部の二年生で、器用貧乏と称されていてコミカルな描写が多いキャラクターという印象を持っている人も多いと思います。
黒子と火神が入部したことによりあまり試合中の活躍が描かれることはなかったのですが、とはいえ良き先輩として、バスケだけではなく勉強面でも頼りになる筆者の好きなキャラクターの一人でもあります。
そんな小金井が洛山戦でコートに立っている最中、過去が描かれたこの回。
元々運動神経に優れていた小金井は、反面何も長続きしないという欠点もありました。
バスケ部を選んだ切欠も、友達の水戸部に誘われたからというだけのもので、当初は練習もきついし長続きする予感がしないと自身で思っていたのです。
それでも、水戸部や日向達に引きとめられ、バスケの実力も上がっていき、木吉が怪我をした決勝リーグでは胸が痛い程に悔しい思いも抱えました。
何だかんだ、誠凛バスケ部発足時からいたメンバーとして、その自覚も自然と養われていたのだということがこの回想からは読み取れました。
もうやめるだなんてことは、とっくに頭にはなかった小金井。
黒子と火神が入って、今年こそと思って挑んだ決勝リーグ。
しかし、桐皇の前に敗れてしまいました。
その時の、たった一言の回想。
「涙が出た」
茫然と立ち付くむ小金井の表情とこの言葉に、何を思うよりもただ胸が締め付けられる思いでいっぱいになりました。
この後の展開は熱いもので、小金井の選手としてのプライドを見る事ができるシーンになるのですが筆者はこのたった一コマにぎゅっと心をしめつけられ、そして奪われてしまい、ますます小金井が好きになった切欠になりました。
派手なシーンではありませんが、ランクインに相応しいシーンとしてランクインには外せないでしょう。
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第7位 第107Q「みんなの夢のジャマをするな!」
【黒バス名言】
『誠凛(みんな)の夢の
邪魔をするな』
by黒子テツヤpic.twitter.com/MXTcQB5WZj— 黒子(ほくろ)のバスケ (@kuroko_passbot) November 23, 2015
霧崎第一といえば、外道極まりないラフプレーが印象的なヒール的チームとしてファンの間では認識されています。
木吉が膝を故障した切欠も、一年前にこのチームと試合をして負った怪我が原因とあって誠凛にとっては因縁の相手として描かれています。
序盤から花宮率いる霧崎第一はラフプレーの連続で、誠凛を翻弄し続けます。
また、木吉の怪我の原因でもある相手を目の前にして、どこか冷静になりきれない誠凛二年生のやり取りに一時チーム内にもギクシャクとした雰囲気が漂いましたが、そんな感情も徐々に落ち着きを取り戻し全員が元来の調子を取り戻し点数を重ねていきます。
そしてついに誠凛が逆転。
一気に湧く会場。
しかし花宮のラフプレーが留まることはありませんでした。
この状況は黒子のせいだと、肘を振り上げ潰そうとする花宮。
それを交わした黒子に、悪態を吐くふりをして不適に笑った花宮は、瞬く間に黒子を追い抜きフローターシュートで逆転を決めます。
悔しがったあの一瞬は演技であり、小細工なしでも点なんていつでも取れる、と憎らしく言い放つ花宮。
「勝てばお前らの夢はゲームオーバー」
そう言う、どこまでも外道な本性を見せてくる花宮。
その時、黒子が普段の穏やかで紳士的な彼らしくもない乱暴な口調で「ふざけるな」と言い放ちます。
「ボクらの、先輩たちの、みんなの夢のジャマをするな!!」
叫んだ言葉を共に放たれたイグナイトパスは、火神に渡り叩き込まれるダンクによって再度誠凛逆転。
筆者にとって、この試合前までの誠凛は平和で、安心して応援出来るチームでした。
しかし、実は木吉の膝の故障に暗い過去があったり、二年生の内心にもわだかまりがあったりしたことを対霧崎第一戦で知ったのです。
そうした流れを経て、黒子のこの熱い台詞にはただ「キセキの世代」のバスケを否定するためだけにバスケを続けようとした黒子が、誠凛バスケ部の黒子テツヤとしての自覚を持って試合に挑んでいることを改めて証明したシーンでもあると筆者には感じられました。
それ故に、感動も大きく、お気に入りのシーンでもあります。
第6位 第73Q「借りは冬返せ」
心の中で号泣したよ…
まじで高尾の「わりぃ…今ちょっと慰めてやれねぇわ…」がもう無理それから笠松先輩の「借りは冬返せ」が…
男前過ぎて惚れた後、ロッカーで泣き崩れる笠松先輩に泣けてくる…結論:黒バスは泣かせにくる pic.twitter.com/nYLsLkwfl1
— こーが@さわーくりーむ (@1207_Kouga) May 21, 2017
IH準決勝・桐皇VS海常。
ファンの中でも人気の高い試合です。
名台詞としては黄瀬の「憧れるのはもうやめる」が 思い浮かんだ方も多いのではないでしょうか?
もちろん、青峰に憧れるあまり負けてほしくないと内心どこかで感じていた黄瀬が、それよりもチームとしての勝利を目指して超えていこうと発したこの台詞は、筆者的にも熱い台詞として心に刻まれています。
さて、「パーフェクトコピー」で青峰の技を模倣した黄瀬は、1on1のような展開を9分間に渡って青峰と繰り広げ、その間両者一本も落とさずに交互に点を取り続けていました。
緊張の糸がいつ切れるかも分からない、そんな切迫した試合展開の中、海常が桐皇を追う形として事実上最後の一騎打ちとなるであろう展開の中、黄瀬は青峰が得意とする「フォームレスシュート」で挑みます。
互いがウラをかいて抜こうとする中、黄瀬がシュートから笠松へパスを出そうとするのを青峰が見事に止めたのです。
誰もが黄瀬がウラをかいたのだと思っていました。
しかし、青峰にしてみれば自分のスタイルを模倣している黄瀬が入れた目線のフェイクが自分には無い選択肢であり、一番予想し易かったのです。
仲間を頼るようなスタイルではない青峰。
仲間を頼ったからこそ見抜かれた黄瀬。
海常の逆転は時間的に絶望的な中、それでも黄瀬は最後まで諦めることなくプレイしました。
結果として、海常は敗北。青峰の技を模倣し続けた黄瀬は、整列のために立ち上がることすらも出来ない程に消耗しきっていました。
悔しさでコートを殴りつける黄瀬。
手を伸ばしたのは、主将である笠松でした。
「借りは冬返せ」
力強く肩を支えて整列に向かう真っ直ぐな視線の笠松と、悔しさに涙を流す黄瀬。
まだ終わったわけじゃないんだ、ということを読み手にも伝えてくれると同時に、どうして勝てなかったんだろうこんなに頑張ったのにという悔しさ、だけど頑張ったよね勝ち負けだけじゃないよという感動、全ての感情が一気に湧きあがる興奮を筆者は感じました。
こちらはアニメ1期の最終回にもなっていますので、色々と盛り上がりと感動の多い名シーンとして欠かすことはできません。
第5位 アニメ第75.5Q「ありがとうございます!」
https://twitter.com/yuu_kurobas/status/850734806564458496?s=20
アニメオリジナルの話からのランクインです。
時間軸は本編終了後。
「キセキの世代」と黒子の間にあったわだかまりも解け、それぞれが次の目標に向かって歩き始めたある日。
誕生日を目前にして、「キセキの世代」で誕生日に集まってストバスをしようという誘いを受けた黒子。
当日は、「キセキの世代」全員と桃井が揃い、ストバスをしながら楽しい時間を過ごしました。
色々あった六人。
皆が中学時代の頃のように心から楽しんでバスケをしているシーンでは、黒子と青峰のチームワークも見ることができます。
バスケへの情熱を忘れていた青峰も、かつての朗らかな笑顔を取り戻して本当に楽しそう。
桃井も感慨深そうに、涙をこっそり浮かべてそんな六人を眺めていました。
そして、最後には全員揃って記念撮影。
その日は、それで終わりかという流れの中、実は別で誠凛のメンバーが火神の家でパーティーを企画していました。
氷室や高尾も集まる中、黒子は「キセキの世代」と桃井を連れて向かいます。
「せっかくなので連れて来ました、友達」
そう素直に口に出せるまでに関係が戻ったことが、筆者にはとても嬉しくて何度も繰り返して見たシーンでもあります。
しかしパーティーはここからがスタートです。
火神と氷室が作った手料理と鍋を囲んで、和気藹々と進む食卓。
試合中には見られない彼らの一面や表情は、ファンなら是非拝んで欲しいところです。
そして、いよいよ終盤。
リコの音頭で全員が改めて並び、黒子を呼びます。
「誕生日おめでとう」
そう言って、クラッカーが鳴り響く室内。
一瞬驚きながらも、黒子は満面の笑みで言うのです。
「ありがとうございます!」
この表情は、普段あまり表情の変化が無い黒子からは考えられないほどに明るく、そして素敵なものです。
「黒子のバスケ」をずっと追いかけてきた筆者としては、黒子がこうして誠凛とキセキが一同に介した場で笑顔でいられることが本当に嬉しくて、良かったなぁとつい涙腺が緩んでしまうシーンでした。
未見の方は、今からでも是非!
第4位 第177Q「オレは知らない」
洛山戦
ことチームで足手まといなどオレは知らない
悔しいな、、、やはり負けるというのは秀徳洛山戦が黒バスの中でいっちばん好き!
真ちゃんは秀徳に行ってよかった。高尾や先輩と会えて本当によかった!#緑間真太郎生誕祭2016 pic.twitter.com/eDD09mopWW
— 茉絢(まあや) (@suzumata2) July 6, 2016
緑間といえば、自コートから放つロングシュートが100%決まる脅威の技の持ち主です。
おは朝占いに心酔していて奇抜なラッキーアイテムを常に持参しているところや、ツンデレな描写もありシリアスとコミカルさのバランスが絶妙なキャラクターでもあります。
自身の力のみでも得点を重ねることが出来る実力があるから、チームプレイというものに関して意識は低くどちらかと言えば他人を下に見ているような印象さえ与えることが多くありました。(とはいえ、読んでいればその奥には彼なりの哲学や、相手への敬意も見えるのですが)
そんな緑間の意識が変わったことが分かるのが、VS洛山戦。
赤司率いる「無冠の五将」が3人もいる洛山の圧倒的な力に、秀徳は圧されていました。
宮地、大坪、と先輩たちが次々と圧倒される中、「緑間以外足手まとい」だと格下発言までされてしまいます。
しかし、緑間はそんな挑発にも涼しい顔をして言い返すのです。
「足手まとい?何を言ってるのだよ」
「このチームで足手まといなどオレは知らない」
スタンドプレー重視の緑間が、躊躇無く宮地にパスを回して、シュートが決まります。
そしてさらには、高尾とのコンビネーション技を初披露。
よほど自信がなければシュートを放つことのない緑間が見せたコンビプレーには、かつてのチームメイトだった黄瀬もギャラリー席から驚きの声を上げました。
緑間の精神的な変化、成長が見られるこのシーンには「キセキの世代」としての能力の開花により、ますます誰も頼ることなく自身の力だけを信じていた彼の新たな一面を見る事が出来た感動が大きくありました。
さらに、この回では回想で秀徳の先輩たちと緑間の日常のやり取りが流れているのですが、それは実にささやかな出来事ばかりです。
ですが、そうした日常の繰り返しと交流が、緑間にこの台詞を言わせるまでに影響を与えていたのだと思うとたまらなく嬉しく、上で挙げた台詞も「あの緑間が!」という驚きと感動を一緒に運んでくれたのです。
印象深いシーン、としてはこのシーンを上げずにランキングは作れない筆者お勧めのシーンでもあります。
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第3位 第220Q「忘れちまった」
オレは…もうお前のパスを
どうやってとればいいのかも忘れちまった。
映像化を強く希望するシーンです。#黒子のバスケ#青峰 pic.twitter.com/fjHerw29yj— 【黒子】キセキの画像 (@basket_kuroko_) March 21, 2015
「黒子のバスケ」といえば「キセキの世代」。そして黒子と彼らの確執というのがストーリーの軸の一つでもありました。
何故黒子が彼らと決別することになったのか、本編では少しずつ明かされるものの具体的に何があったのかということはかなり後半まで語られることはありませんでした。
回想編にて詳しく描かれた彼らの過去は、正直読んでいるのが辛くなるような展開なのですが、「泣けるシーン」ランキングとしては感動とは違った意味ではありますが入れずには語れません。
それぞれが能力を開花させていく中、練習をしなくても勝てるようにまでなっていた中、特に青峰はその圧倒的な能力の高さから練習中も部員に「すごすぎるんだよ。君を止められる奴なんていっこないよ」と言われて腹立たしさに練習を抜け出してしまいます。
飛び出してしまったことを後悔している青峰に、監督が追い付き言った言葉は「練習には出なくても良い。
試合に出て勝てば文句は言わない」という薄情なものでした。
愕然とした青峰は、追い掛けてきた黒子との言い争いにも、何のために練習をするのか分からなくなったと言い放ちます。
それでも「全力でパスを回す」と言う黒子でしたが、「誰に」と青峰。
「お前のパスが無くてもオレはどんな奴にも勝てる」
「オレはもう、お前のパスをどうやってとればいいのかも忘れちまった」
3軍にいた黒子がバスケを諦めようとした時に励ましたのも、一緒に練習したのも、共に勝利することを喜んだもの青峰でした。
「光」と「影」だった二人は、この時、その道を違ってしまったのです。
既に決別しているところから始まっていた本編なので、結果は分かっていたのですが諦めてしまい泣きそうでもありながら、不器用に皮肉めいた笑みを浮かべる青峰と、愕然とした表情を向ける黒子が描かれている1ページは心に来るものがあり、あまりの辛さに筆者はしばらく読み返すことが出来なくなっていました。
感動ではありませんが、泣けるシーンとしてここは外せない…。
ですが、このシーンがあってこそ前述した番外編での二人を観て嬉しくもなったわけですから、結果としては悪いばかりのシーンでもないと今では思っています。
第2位 第138Q「信じてるのは」
藤巻忠俊「黒子のバスケ」第 138Qより引用
WC初戦 誠凛VS桐皇。
IHでの雪辱を晴らすべく試合でもあり、また黒子と火神にとっては青峰に対して「光」と「影」としての存在とバスケへの熱をもう一度認めさせるための試合でもありました。
試合は序盤からそう雑な点の取り合いでした。
とはいえどれだけ新しい技をもってしても、青峰の圧倒的な能力の高さに阻まれ攻略されてしまいます。
しかし、青峰の「ゾーン」に対し、火神も「ゾーン」に入ることで対抗。究極の一騎打ちとなり、残り時間は5秒、点差は1点差というところにまで誠凛は追い付きます。
そして誠凛最後のフリースロー。
木吉のシュートは外れてしまいますが、すかさずボールを巡って青峰と火神がゴール下で競り合い、青峰が寸での差で競り勝ちます。
誰もがこの瞬間、桐皇の勝利を確信しました。
しかし、ボールの軌道の先には黒子が。
味方の火神ではなく敵の青峰を信じたのか、と驚愕する今吉。しかしそうではなかったのです。
黒子はどちらも信じていました。
「でも…最後に決めてくれると信じてるのは一人だけだ!」
回したパスは、しっかりと火神に渡りました。
そして、ゴールへと叩き込まれたシュートにより誠凛の勝利が決まったのです。
元「光」の青峰も、現「光」の火神も、黒子にとってはどちらも信じるべき存在。
だけどチームメイトとして、誠凛バスケ部黒子テツヤとして、最後の最後に託す相手は火神だったという熱い展開には、じんわりと手に握っていた汗の分だけ、涙が浮かぶ名シーンでした。
第1位 最終Q「何度でも」
藤巻忠俊「黒子のバスケ」第 最終Qより引用
WC決勝戦 誠凛VS洛山。語ることに欠かない試合でした。
圧倒的存在感と能力で描かれ続けていた赤司率いる洛山との試合は、どこを切り取っても見どころばかり。
試合の流れは第2Q終了時で25点差というビハインドも徐々に縮めていた誠凛でしたが、第4Qには赤司が「ゾーン」に入り、更には本来の人格を取り戻したことで味方全員をゾーン同然にする能力まで発動しました。
どうしたって誠凛に勝ち目はないとも思える展開でしたが、エースである火神伸びしろもまだ残っていたのです。
「直結連動型ゾーン」の扉を開いた火神は、勢いに乗って反撃を開始します。
そして誠凛のメンバーもその勢いにつられるかのように、次々とプレイを成功させていきました。
残り数秒。
木吉のリバウンドのもぎ取りが成功し、最後は黒子が赤司と対峙をする最中「僕は影だ」と代名詞とも言える台詞を呟き、火神へとパスを回します。
そのパスは見事に渡り火神がダンクを決めたその瞬間、試合終了の合図が鳴り響きました。
ついに誠凛はWCを制して優勝したのです。
拳を握り、歓喜の声を上げる火神と黒子。
1ページに大きく描かれた二人のその表情が、「黒子のバスケ」をずっと読み続けてきた筆者の感動が一番に高まったシーンでもあります。
何か詩的な台詞があるわけでもありません。ただ、勝利に声を上げる。それが、何よりも感情的だと思えたのです。
最終回に相応しいこのシーンは、堂々の1位に相応しい!改めて、強く、そう思いました。
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まとめ
このランキングを作るために、改めて本編を読み直しました。
すると、時間を置いたことで落ち着いていた感動は、より強いものとなって響いてきました。
書きながら、じんわりと涙が出そうにもなってしまうシーンもありました。
正直筆者はバスケのことはあまり知りません。
それでもここまで気持ちを揺さぶるシーンが多いところが、「黒子のバスケ」の魅力でもあるのだと思います。
多分、このランキングを読んで自分のお気に入りのシーンが入っていないと思った人もいると思うのですが、ランキングに正解はありませんので、是非みなさんもう一度「黒子のバスケ」の世界に浸って自分なりのランキングを作ってみてはいかがでしょうか?
恥ずかしながら、涙ぐんでしまった筆者のように、また感情を揺さぶられてみるのも素敵な時間になると思いますよ。
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